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帰ってきたピンクドラゴン  その4



帰ってきたピンクドラゴン(その4)




 「夕子ちゃん、ほんとに連絡ないんですかぁ~。家の人になにか
あったとか?緊急で…」
 「いや…電話してみたけど、ちょー元気だったよ?反対にいろいろ
聞かれそうだったから慌てて切っちゃたけどさ」
 「そこからもいろいろ情報が聞き出せたでしょうに…美和さんって
せっかちですね」
 
「ってアンタに言われたかないけどさ、、、って…
桜ちゃああああああん」

 「え?なんですか」
自分のお店のお菓子コーナーのリラックマのところに貼り付いて、離れようとしない桜を無理やりそのコーナーからひっぱがす。

 「だってアレ貴重ですよぉぉぉ(悲鳴)。コリラックマがレアなんですから…まだ持ってないんですからぁ」
 「判った判った、持ってきてよろしい」

 「えへへ、ラッキー☆ あ、…そういえば夕子ちゃんもカバンにこれつけてましたよ?レアじゃないやつだけど…」
 「お?初耳、アイツってばリラックマ好きだったっけ?」

 「一回、ココでバッタリ合って、あたしもこのシリーズ集めてるんですよぉ…って声かけたら、<コレ、ある人から貰ったの、大切なんだ>って
言ってましたよ?」
 「…!!!!それって重要じゃん。」


 なんたること! 夕子にもそんな人がいたなんて。
 水くさいなぁ…あたしにはそんな事ひとっことも…って最近話してなかったんだ。

 「夕子ちゃん、その人のとこにでも行ったのかな」


(そうかも知れないね、あたしにも言えないくらいステディで大切な彼なんだろうか…自分のことはこの際棚に上げて、ちょっと夕子のこと他人行儀だなぁ…などと思ってみた。しかし…それにしても…魚焼きながら…突然いなくならないよ…ねえ。)

 「サンマをね」
 「は?」きつねにつままれたような表情の桜を残してアタシはとぼとぼと歩きはじめる。
 「焼きながらなんか別のことってする?」
 「うううう~~ん、どうかな、あれって焦げやすいからアタシは貼り付いてますけど?」
 「やっぱり?要領が良さそうなアンタでもそうなんだから、夕子だって貼り付いてるよなあ、普通?」


まだきつね顔のままの桜。
 「え? サンマがどうかしたんですか?」
 「夕飯のサンマをね、焼いたままいなくなっちゃったの。あたしがシャワー浴びてるすきに…だからまさかいなくなっちゃうなんて…」

がーーーーーん。
目が目が水びたしだよぉ。ナンテコッタ。アタシラシクナイ。

そしたら…そしたら。
桜がね、きゅっとアタシを抱きしめてくれた。
まるでまるで、お母さんがアタシをきゅっとしてくれたみたいに。

そして…時間が流れた。




 「夕子ちゃんさ…意外とただいま~って元気に帰ってくるんじゃないの」
 「うんうん…あたしもそんな気はしてる。携帯しっかり忘れてあったし…」
 「そうそう、その調子☆ 美和さんがめそめそしてたら、夕子ちゃん余計帰りずらいんじゃないの」
 「そっか…っそうだよね?いつものようにアイツ待っててやればいいんだよね」

 「あ、、、お店そろそろ仕舞っちゃう、途中までいっしょに帰ろう」


家までの道のりがとても果てしないように思えた。
このまま、桜と手をつないで何処までも何処までも行けたら(ってそんなこと現実にはありえっこないんだけど、さ)夕子のことも何もかも忘れて、またあの楽しい日々が戻ってくるんじゃないかしら…ってをい!!
どうした!自分!!!!

桜がまた目をぱちぱちさせて、(また美和さんたら妄想世界に入っちゃったな…)って顔してる…危ない危ない。

家に帰りつくと、予想とは違う人があたしの帰りを待っていた…。

(つづく)
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