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帰ってきたピンクドラゴン  (その1)



帰ってきたピンクドラゴン     (その1)




 おかえり。おかえり。今日も元気に暮らせたね。
 ただいま。ただいま。帰りの電車で、またあの人に逢えたよ。

 ごはんはどうするの?あたしは、もう食べたけど。
 今日はなに? まだある?

 う~んとね。ひじきと、サンマ。
 え~、(ちょっと苦手、うぇ)まだあるの?

 今日はね、煮込みも上手くいったんだよ?最近のヒットかも。サンマ
焼きながら、味見してみる?
 うううう~~~ん、シャワーしてからでもいい?

 あ~~。今日も疲れた疲れた。店長ったら若者をこき使ってこまるよ。
でも、夕飯のおかずちょっとだけおまけしてくれたから許す☆

 汗を流しながら出た後のことをちょっと考える。
 最近、あんまり、夕子と話してなかったから、苦手なひじきをつまみながら、
じっくりと話してみるか。
 そういえば、とっておきの焼酎がまだあったよね。うふ♪


 「あれ? 夕子?」

 テーブルの上は、きちんとしている夕子らしく、箸も茶わんも綺麗に
並んで。ひじきも今温めたばかりらしくほんのりと湯気が立っている。
 サンマは?焼いてる途中なのか、魚焼きからぱちぱちと音がしている。

 「危ないなぁ、焼きっぱなしで」
菜箸でサンマを器用に取り出し、そばにあった大根の切れ端をちゃっちゃっと
おろす。やっぱ焼き立てのサンマにはこれでしょう。

 「夕子ちゃ~~ん、先食べちゃうよ~~ん」
 隣の部屋に聞こえるように、声をかけてから食べはじめる。
 調味料でも買いに行ったのかな。

 ううううう~~~~~ん、もう我慢できないや。食べちゃえ。
 サンマはやっぱり焼き立てが最高だね。はふはふ♪
 白いごはんも最高!!日本人で良かった(大袈裟)


 夕子が煮てくれたひじきにも恐る恐る手をのばす。
「お♪ 甘すぎないじゃん、いい味だ、夕子、腕上げたジャン♪」


…それにしてもおかしい。
 しっかりものの夕子が、サンマを焼きながら火もつけっぱなしで買い物に行くなんてこと、今までなかった(きっとこの先もないだろう)
 怖がりだし、人一倍、さみしがりやだし、しっかり者の夕子が
メモも残さないで、買い物にいくなんて。

ご飯は全部たいらげた(よく働いた証拠だわ、こりゃ。腹の肉がついたようだが、ま、気にしないでおこう)
 たまには茶わんでも洗おう。いつもは夕子がやってくれるんだ。
 「しょうがないわねー、美和は。あたしがいないと何にも出来ないんだから」とかいいつつ、笑いながら嫌な顔ひとつせずにやってくれるのだ。


 …もしかしてそんなあたしに愛想が尽きた?


 ちょっと嫌な予感が走る。
 そういえば、ほんとに最近ゆっくりと話してなかったもんな。

 今日こそはゆっくり話せると思ってたのに。

 もう皿も茶わんも小鉢も全部綺麗に洗った。夕子がかわいく刺繍した布巾で、水滴も綺麗にふき取った。いつもはこんな風にしたことないくせに…。


あ、携帯に電話してみよ。夕子、夕子と…
そしたら、、、悪い予感が当たった。隣の部屋でかすかに、福山の曲の音がする。

 「あ~~ん、また携帯忘れちゃった。○○クンからメールが入るはずだったのに…   またすっぽかしかよぉ~って、言われるかも」
 「だから、言ったのに。あんたはストラップして首から下げてなさいって」


 夕子。なんで肝腎な時に持って行かないんだよ。携帯。




…待てよ? 携帯を持つ暇も無かったってこと?サンマは火がついたままだったし…。

(さて、夕子はいったいどこに?  …気が向いたら、続く (をい)
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帰ってきたピンクドラゴン(その2)…待てよ? 携帯を持つ暇も無かったってこと?サンマは火がついたままだったし…。夕子は携帯を持っていないので、連絡のつけようがない。ってことはこちらが
2006/09/07(木) 09:45:57 | じゃあ、またね
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